でも、 ファンクショナルトレーニングと一般的なトレーニングの違いがはっきりわからないという方が多いのではないでしょうか? なんとなくファンクショナルトレーニングっぽいトレーニングだったり、軽い重さで色々と身体を動かせば…それっぽく見える。 確かにバックスクワット バーベルを担ぐスクワット でも、ファンクショナルトレーニングになったりするのも事実です。 では、その大きな違いは一体何なのでしょうか? 実は、目的が 動きやすい身体を作るトレーニングなのかどうなのかという大きな違いがあります。 それではこれから、実際にパーソナルトレーニングの現場でも行われているファンクショナルトレーニングの一部をご紹介しながら「ファンクショナルトレーニングとは?」に迫っていきたいと思います。 ファンクショナルトレーニングとは? ファンクショナルとは、日本語で「機能的」という意味です。 ファンクショナルトレーニング 従来のトレーニング 動作を向上させる 筋肉量を肥大させる しかし、未だにファンクショナルトレーニングのはっきりとした定義づけされていないのも事実です。 そこで、ここでは有名なファンクショナルトレーニングの著書からファンクショナルトレーニングの定義づけを行なってからトレーニングの実践方法をご紹介したいと思います。 ファンクショナルトレーニングの5大原則• 重力 gravity を利用する• 分離 dissociate と協同 integrate• キネティックチェーン kinetic chain• 3面運動 3 dimension movement pattern• 力の吸収 loading と力の発揮 unloading ファンクショナルトレーニング 機能向上と障害予防のためのパフォーマンストレーニング 編:中村 千秋 著:渡部 賢一・鈴木 岳・北川 雄一 出典: ここでは、専門的内容を省いて一般の皆様にもファンクショナルトレーニングを実践していただけるように詳細につきましては割愛させていただきますので、ご興味のある方は上記の著書またはホームページを参考にしてください。 動作の質を向上させるトレーニング 具体的に動作を向上させるとは、下記のようなことが当てはまります。 スポーツ 日常生活 野球のピッチング動作 重たい荷物を持ち上げると腰が痛くなる サッカーのボールを蹴る動作 外を歩いていると膝が痛くなる ダンスのような自由自在な動作 何気なく腕を動かしていると肩が痛くなる このような動作を向上させるためのトレーニングがファンクショナルトレーニングです。 つまり、筋肉をつけたり重たいものを持ち上げたりするわけではなく「目的としている動作を向上させるためのトレーニング」と言えます。 マシントレーニングやウエイトトレーニングと大きく異なる点 前述した通り、筋肉をつければ何でも向上するのか?と言われると疑問点が残ると思います。 マシントレーニングの場合は、軌道が 関節の動きが 制限されています。 筋肥大を目的としたウエイトトレーニングは、筋肉はつきますが動作は向上するのか? トレーニング中の動きがある一定方向にしか動かせなかったら実際に競技と異なる動きになります。 筋肥大をしても本当にそれが動作の中で発揮されるのかどうかは不明です。 マシンやウエイトとの大きな違いは、機能的な動作を獲得することが「ファンクショナルトレーニング」です。 ファンクショナルトレーニングを実践する方法 動作を向上するためには、今の自分がどれだけ動けるのか知っておく必要があります。 なぜなら、動作を向上させるために必要な要素は以下です。 動作を向上させるために必要な要素 柔軟性 安定性 コントロール 代表的なファンクショナルトレーニングの一例 ファンクショナルトレーニングと言っても、従来のトレーニングとそんなに変わらないと思うかもしれません。 専門的なことを割愛させていただくと「筋肥大を目的とするわけではなく、機能的な動作の習得を目的としたトレーニング」なので重たいウエイトを担いだりもしますが、機能的かどうかが大きく異なります。 アセスメントが必要な理由 ここまでご覧になった皆さんは「今までのトレーニングとあんまり変わらないんじゃ…」と思っていますか? つまり、ファンクショナルトレーニングと言っても「これがファンクショナルトレーニングです!」というよりも 「この動作を機能的にするためには、このストレッチとこのエクササイズとこっちのストレングストレーニングをやった方が良いですよ!」 という包括的なアプローチを指しています。 そのためにも、最初の評価がしっかりとしていなければファンクショナルトレーニングの効果が発揮されません。 専門的な動作分析 評価 で苦手な部分がわかる 今の時代であれば、トレーニング方法を探そうと思えばいくらでも見つかると思います。 しかし、より専門的なアセスメント 評価 が欲しければ、いくらパソコンの前に座っていてもあなたの評価は見つからないかもしれません。 なので、理想は専門的なトレーナーの指導の下で行うのが一番です。 セルフスクリーニングのすすめ 「いくらアセスメント 評価 が重要だと言われても…いきなりそんな専門的なトレーナーなんて見つからない」 むしろ、何処に行けば解決してくれるのかわからないというこよもあり得ます。 なので、ここからは自分でチェック出来る簡単な評価方法をご紹介させていただきます。 その評価方法に基づいたトレーニングプログラムの一例をご紹介させていただきますので、取り組んでみて下さい。 ファンクショナルトレーニングのやり方 ここからは、代表的でかつ皆さんでも簡単に動作をチェックすることが出来る「オーバーヘッドスクワット」を例にしたトレーニングプログラムをご紹介させていただきます。 代表的な動作の評価 私たちは、床に力を伝えたり、床から力を貰っている 床反力 以上 どんなに強い体幹や腕の力があっても、効率良く力を伝達することは出来ません。 オーバーヘッドスクワットは、自宅でも簡単に行うことが出来るので挑戦してみて下さい。 オーバーヘッドスクワットテスト 腰の下にフォームローラーを置いてしまうと腰痛の原因になってしまう可能性があるので気をつけて下さい。 股関節の柔軟性を改善するストレッチ スクワットで深くしゃがみ込むことが出来ない方は、股関節の柔軟性に問題がある可能性があります。 最初にストレッチで筋肉や関節の柔軟性を改善するようにしましょう。 仰向けになる• 膝を抱えるように股関節を曲げていく 膝が胸に着くようにする 最初に関節や筋肉の柔軟性を改善した方が良いので、次のスクワットプログレッションよりも先に行うようにしてください。 スクワット プログレッション スクワットで深くしゃがみ込むことが出来ない方は、柔軟性と安定性の両方に問題があるかもしれません。 こちらのエクササイズは、柔軟性と安定性の両方を改善することが出来ます。 深くしゃがみ込む• つま先を掴む• 片手を伸ばして後ろを覗き込む• 反対も行う• 5回ずつ繰り返す 深くしゃがみ込めない方にオススメのエクササイズです。 両手でつま先を掴むので安定してしゃがみ込むことができますが、それでも難しい方は踵に板を乗せましょう。 ファンクショナル ストレングス トレーニング 柔軟性や安定性を改善した後に従来のトレーニングのようなストレングストレーニングを実施します。 柔軟性や安定性が改善していないと動作を機能的にすることは出来ません。 ケーブル オーバーヘッドスクワット 空気圧のケーブルマシンは、重心の位置や軌道を制限することがないファンクショナル 機能的 トレーニングに最適なマシンです。 ケトルベルを真上に持ち上げる• ケトルベルを胸の前で持つ• 太ももが地面と平行になるまでしゃがみ込む• 起き上がりながら同時にケトルベルを真上に持ち上げる 上半身と下半身の動きがバラバラにならないように同時に持ち上げます。 ファンクショナルトレーニングのまとめ 今回のファンクショナルトレーニングに関するコラムは、いかがでしたでしょうか? ファンクショナルトレーニングは、動作を機能的にするトレーニングと少し専門的で難しいですが、ご自身で動きの評価やトレーニングの順番を守ることが出来れば、非常に効果の高いトレーニングを行うことが出来ます。 をする• 評価に基づいたを行う• 最後にを行う• 定期的に動きの評価を行う ご紹介させていただいた「オーバーヘッドスクワットテスト」からの一連のトレーニングプログラムは、一例に過ぎず、個人差もあるため万人に有効ではありません。 興味のある方は、専門的な書籍を購入したり専門的なトレーナーに身体の相談をすることをお勧めします。 ファンクショナルトレーニングを1週間続けたリアルな結果 今回のトレーニングモデルになっていただいた髙木トレーナーですが、実は「オーバーヘッドスクワットテスト」のアセスメント結果が悪かったため 「皆さんのお手本にならないといけない!」と決心したようで、このコラム記事を執筆後から1週間ほどファンクショナルトレーニングに取り組むことになりました。 その結果、1週間後の今日に再テストを行うと見事に動作の機能不全が改善して深い位置までしゃがみ込むことが出来ました。
次のスクワットのひとつにバンザイスクワット(オーバーヘッドスクワット)というものがあるらしい。 最近各方面で紹介されているけど、一体どうやってやるのが正しいのかな? そもそも、なんで普通のスクワットじゃだめなんだろう? 今回はそんな疑問にお答えします! どうも。 筋トレしてもなかなか体重が増えない Mahhyです。 運動をする人で、 スクワットを知らない人はいないでしょう。 ベンチプレス、デッドリフトと並ぶ 筋トレBIG3に数えられ、 キングオブエクササイズとまで言われる、王道中の王道のトレーニングですよね。 やり方はいろいろあって、自重だけでやったり、ダンベルを持ったり、バーベルを担いだり。 バーベルを使うにしても、前で担いだり、後ろ(背中)で担いだり。 後ろで担ぐにしても、上の方(首の根元)で担いだり、下の方(肩甲骨のくぼみ)で担いだり。 それぞれ効果が違うので、まことに奥が深いトレーニングと言えます。 それでは、 バンザイスクワットは知っていますか? オーバーヘッドスクワット OHSQ と言った方がいいかもしれませんね。 あまり馴染みがないですよね。 正直わたしもやったことがありませんでした。 パーソナルトレーニングを受けた時に初めて行ったのですが、 これが難しい!! グーグル検索すると、 「バンザイスクワット できない」「オーバーヘッドスクワット できない」という検索ワードが表示されるぐらいなので、手こずっているのはわたしだけではないと思いたい! 難易度が高いエクササイズですが、これは身につけるべきだと実感しました。 そこで、なぜオーバーヘッドスクワットをマスターするべきなのか、その理由と、わたしなりの取り組み方について、まとめてみました。 愚直にやれば、必ずできるようになります! 目次• オーバーヘッドスクワットのやり方・フォーム(ヒップヒンジがポイント) バンザイスクワット(オーバーヘッドスクワット)はその名の通り、バーベルのバー(シャフト)を両手で握り頭上に掲げ、そのバンザイポーズを維持したまま、スクワットをする運動です。 オリンピックの重量上げで行われるスナッチが形としては似ていますね。 というか、オーバーヘッドスクワットをやってみて、オリンピック選手のすごさがよく分かりました。 あのポーズで高重量を扱うなんて化け物としか思えません! それはさておき、 オーバーヘッドスクワットのポイントは、頭上のバーの位置。 これが 常に足の真上にくるようにしながらスクワットをしなければいけません。 なぜなら、つま先側や踵側に重心が動いてしまうと、それを補正するために余計な力が必要となり、狙った筋群がうまく鍛えられません。 そしてもうひとつのポイントは、膝を曲げるのではなく、 股関節を折りたたむこと。 バイクなどの競技能力向上を目的とした場合、スクワットで鍛えたいのは、 大臀筋を中心とした背面の筋肉であり、前モモ(大腿四頭筋)ではありません。 膝の曲げ伸ばしをメインにスクワットをすると、動員される筋肉は大腿四頭筋になってしまいます。 股関節を折りたたむ、ヒップヒンジの動作によってスクワットをすることでお尻をうまく鍛えることができるのです。 足幅や目線、腹圧、ほかにも色々ありますが、何よりもこの二点を徹底することが大事です! 初めてのオーバーヘッドスクワット、全然できない! フリーウェイトの上達を目的に、赤羽トレーニングセンターで受けたパーソナルトレーニング(「」)。 そこで、このスクワットをやってみるように言われました。 バーベルのバー(20kg)よりもさらに軽い棒を使ってやります。 オーバーヘッドスクワットはやったことがありませんでしたが、そうは言ってもバーベル担いでのスクワットは自分なりに随分やってきていたので、できないことはないだろうと。 意識するポイントをふむふむと聞いて、どれどれとやってみたら… え? 全然できないんですけど!!!? まずバーを広く握って両足を広げて立ちますよね。 そのバーを高く持ち上げる。 もうこの時点でなんかきつい…。 なぜ??? そこからだんだん腰を落としていきます。 が、 バーを足の真上に保持することができない! どうしても頭より前の方にバーが傾いてきてしまいます(自分の視界に腕が入ってくる!)。 うぎぎぎぎ、と肩をパンパンにさせながらバーの位置を修正しようとしますが、何かに引っ張られるかのように、ひじが勝手に曲がってきてしまい、そのたびにまっすぐに伸ばしなおさなければいけません。 うーん苦しい! 腕を上げているのもきついし、呼吸も苦しいしで、結局太股が床と平行になるまでしゃがむことができず、 もう限界!と起き上がる始末。 (ウギギギ…!!!) バーの重さはまったくないはずなのに、ものの数回でギブアップでした…。 これは、やばいぞ! オーバーヘッドスクワットの効果[スクワットのための重心コントロールの習得] なぜわたしがオーバーヘッドスクワットをできなかったのか、はひとまず置いておいて、 なぜそれほど難易度の高いスクワットをやらなければいけないのか。 まがりなりにもオーソドックスなバーベルスクワットはこれまでもジムでやっていたわけですからね。 それではだめなのでしょうか? たしかにオーバーヘッドスクワットは、ロードバイク雑誌でおなじみのハムスタースピン福田氏もそれに似たスクワットを推奨されていたりして、何か効果があるんだろうなぁとは漠然と思っていました。 そこで単刀直入に赤羽トレセンのコーチにオーバーヘッドスクワットの効果を聞いてみたところ、明快に教えてくれました。 ・回り道のように思えるかもしれないが、これをマスターしておくことが、この後の上達の近道であり、また不自然なフォームによる故障を防ぐことにつながる。 なるほど~。 理由がわかると、俄然やる気も出てきます。 よーし、それならやってやろうじゃありませんか! オーバーヘッドスクワットに必要な柔軟性をつける! 肩が固いとオーバーヘッドスクワットはきつい! そうは言っても、全然できずに愕然としたオーバーヘッドスクワット。 どうしたらいいのでしょう。 すぐに思いつくのは、 肩の柔軟性不足です。 ヒップヒンジでお尻を後ろに下げながら腰を下ろしていくスクワットは、上半身の動きだけでいうと、直立から徐々に前傾していくという形になります。 単純にバンザイしたまま、この動きをしていると、当然上半身の前傾にともない、腕も前に傾くこととなり、握っているバーが足の垂直線上から前にずれてしまうことになります。 上半身は直立したまま、ヒザだけを前に出していくスクワットなら、少なくともバーは足の真上からずれずにできるでしょうが、それでは本来の股関節屈曲筋群を鍛えるという目的が果たせません! 腕は真上に伸ばしつつ、骨盤から上半身を前傾させるという動きを成立させるためには、腕が頭より後ろに来るような肩の柔軟性が必要になるということです。 たしかにわたし、 肩の柔軟性にはまったく自信がありません! 股関節もそうでしたが、基本的に全身ガチガチ人間なんです子供の頃から。 スイムではストリームラインが全然とれません! 両手でタオルの両端をもってピンと伸ばしたまま、肩を回して背中まで持ってくることもできません! しかし、さらに自分でも驚きの恐ろしい事実が判明しました。 いろいろ試してみる中で、床に寝転がってバンザイをしてみたんです。 腰が浮かないようにしながら、「Y」の字に腕を開いて伸ばし、手の甲を床につけてみました。 ただ大の字になって寝たものと思ってください。 な、なんと! その姿勢をとっているだけできつくて息があがってきたのです! もうね、恐怖ですよ。 別に重いものを持ち上げているわけではなく、ただ頭の上に手をのばしているだけで苦しくなるなんて、どうなってるんだ自分の身体は!? これじゃオーバーヘッドスクワットなんて、そもそもできるわけがない! ここからはわたしなりの推測ですが、これはもはや肩周りの筋肉が単に固いという問題ではなく、 腕、肩、上半身を覆う筋膜が縮こまって癒着しているのではないでしょうか。 腕を上に伸ばしているだけで、何か 下から引っ張られるような感覚がありましたが、腕から脇腹あたりにかけての筋膜が固まっているとしたら、この感覚も理解できます。 大リーグボール養成ギブスをはめながら腕をのばすようなイメージですね。 バンザイしているだけで息があがるのは、この動作で筋膜がブチブチと少しずつ剥がれていき、血流が促進されているから? 筋膜が剥がれる時に息が上がるという話は、ネットで見つけることができませんでしたが、自分の感覚としてはそんなところです。 柔軟性アップのためストレッチポールとモップの棒を活用 ならば、このガチガチになった筋膜をほぐしながら、なおかつ肩の柔軟性をあげていくべし! そこでまず取り出しのが、 ドン! ストレッチポール!(もどき…) 買ってはみたもののあまり活用していなかったストレッチポール。 風呂上りにこれに寝そべることを日課としました。 使い方としては、背骨をこのポールに添わせる形に寝てから、両手を広げたり、上に伸ばしたり、ゆすったり。 胸や脇のあたりが伸びるように意識して、なおかつ呼吸で胸郭を押し広げることでさらにストレッチしたり。 一か月間でのオーバーヘッドスクワットのフォームの変化【画像で比較】 初めてスクワットをやってみたのがこの画像。 腰がもうこれ以上下がりませんでした(「ウギギギ」という声が聞こえてきそうですね)。 一ヶ月練習した後の画像。 お、少しはよくなりましたね。 股関節のストレッチと同様に、オーバーヘッドスクワットも一ヶ月まじめに取り組むと多少なりとも変化が現われてきましたよ! 最初は、やはりただ棒をにぎった腕を頭上にピンと上げているだけで、どんどん呼吸が荒くなってきて、もうだめだ!と腕を下すことが続きました。 しかし、続けていくうちに、「もう限界!」と音を上げるまでの時間が少しずつのびてきました。 次に、最初はどうしてもしゃがむとともに腕が前方に傾いてしまっていたのが、僧帽筋をめちゃめちゃ使うけれども、何とか腕を真上に伸ばし続けながら、5回ぐらいはスクワットができるようになりました。 さらに続けていると、その力づくで腕をロックさせる感覚が少しずつなくなり、そこまで力まなくても、バンザイポーズのまま10回ぐらいスクワットができるようになりました。 やったぜ! と言っても、例えば棒を持たずに同じことができるかと言われれば、まだ全然できません。 やはり棒を支えにして肩甲骨を寄せ続けていないと、スクワットの時に腕が動いてしまいます。 また、棒を握る両手の幅もかなり広くとっています。 というわけで、まだまだできるようになった!とは言い難いのですが、最初の時を思うと、 一ヶ月でよくぞここまできたな自分! コツコツやるか、やらないか、だけなんですよね、結局は。 まとめ オーバーヘッドスクワットについて、その効果とできない時の練習法をまとめてみました。 整理すると、 ・オーバーヘッドスクワットは、スクワットをはじめとした両脚系フリーウェイトに必要とされる要素がすべてつまっているので、これをマスターすることが不可欠。 ・しかし、肩の柔軟性(筋肉および筋膜)が必要なので、ストレッチを並行して行いながら、フォームの習得を目指すべし。 ・最初はまったくできなくても、毎日続けていれば一ヶ月で最低限の形はとれるようにはなる。 実は、先日二回目のパーソナルトレーニングを受けてきたんですけど、コーチにも「お!」と感心されました。 そりゃまぁ最初がひどかったですからね(笑)。 でも、やはり継続に勝るものなしです。 まぁ、まだ重りなしのバーのみ(20kg)で辛うじて5回を何セットか繰り返しただけなんですけど…。 当然、このスクワットだけでは下半身の筋肉が強化されたりはしません。 負荷としては軽すぎるので。 それに後からトレーニング時の動画をみると、まだまだ頭上でバーが前後にぐらついているのがわかり、そこで余計な力を使っているなぁ、と。 またつま先側に荷重がかかっている(踵が浮き気味になる)ので、これも修正していかないといけません。 オーバーヘッドスクワットをマスターして、がんがんお尻をいじめるような重りを持てるようになるまで、がんばります! いやー、体を使うってホント奥が深くて楽しいですね!.
次のContents• はじめに 今回は、BIG3の3番目はベンチプレスなのかという疑問についてです。 BIG3と言えば、スクワット、デッドリフト、ベンチプレスと説明されているのが一般的です。 しかし、BIG3の3番目はベンチプレスではなくて、ミリタリープレスだという意見がネットにあったりします。 その主張をする人たちは、ベンチプレスでウェイトを支えているのは、究極的には自分ではなく、ベンチであって、自分とバーベルしか存在しないスクワットやデッドリフトとは根本的に種類の異なるエクササイズであると主張します。 そして、この主張は一理ありそうな気がします。 ベンチの上に寝っころがってウェイトを持ち上げるような動作を、本当にウェイトトレーニングのBIG3などと呼んでよいのでしょうか。 そこで、この主張を解説してみたいと思います。 今回は、ウェイトトレーニングの世界的指導者である、Mark Rippetoeの世界的ベストセラーであるStarting Strength: Basic Barbell Trainingを参考にします。 なお、記事の主目的はRippetoeの考え方の紹介にあり、タイトルとは異なり、何がBIG3かとか、ベンチプレスをBIG3と呼んでよいかどうかといった、どうでもよい議論には全く興味がありません。 キネティックチェーン 野球、サッカー、テニス、ゴルフ等、どんな球技にせよ、ボールが飛んでいくのは、物理的に考えれば、ボールが力を持っているからです。 当然、ボールにエンジンはついていませんから、何らかの形でボールに外部から力が伝えられた結果、ボールが力を持って飛んでいきます。 そして、実際には、動くラケットやバットにボールが当たることで、ボールに力が伝えられます。 正確にいうと、ラケットやバットが動いているということは、ラケットやバットがすでに力を持っていて、その力がボールに伝えられるわけです。 なんだか、回りくどい説明をしていますが、ラケットやボールを動かす力を生み出しているのは最終的には筋肉です。 体のいろいろな筋肉が収縮されることで生じた力が、ラケットやバットに集中され、その力がボールに伝えられます。 ラケットを振る動きの背後には、無数の筋肉の関与があります。 何が言いたいのかというと、ボールやラケットの動きの源となる力は、体中の様々な筋肉が収縮することで生じた無数の力が集約されているということです。 つまり、人間の体には、力を発生させる無数の筋肉がある一方、それらを一つにまとめる導線があると言えます。 この導線がキネティックチェーンです。 うまく訳せませんが、直訳すると、動力鎖とか、運動鎖になります。 体中で発生した無数の力をバットなりラケットなりに集中させる連鎖(線)です。 アスリートにとって重要なのは、その全身の各部位の筋肉の収縮により生じた無数の力を、できる限り効率的に、一つの力点(バットとボールの接点)に集約することです。 下の絵を見てください。 下手くそな絵で申し訳ないのですが、これは、ボクサーがサンドバッグをパンチしている絵です。 どんなスポーツでも、下半身の強さが重要と言われます。 ボクシングなどは、下半身を直接的に使うわけではないですが、他のスポーツ同様、走り込みによる下半身の作り込みを非常に重視する競技の一つです。 それは、なにも軽快なフットワークのためだけではありません。 体の中では、下半身の筋力が一番大きく、かつ、動かない地面を蹴ることで非常に大きな力を生み出せるからです。 そして、その力を、キネティックチェーンを伝わらせて、拳に集中させるわけです。 上級者になればなるほど、パンチは強くなりますが、腕の筋力が増えているわけではなく、全身の力を効率的に拳に伝える能力、つまり、キネティックチェーンの効率性が増しているのです。 地面を蹴る力や体を回転させる力等の全身の大筋群から生じる力を拳に乗っけることで、体格からは信じられないような衝撃を相手に与えることが出来ます。 その一方で、腕をいくら鍛えたところで、パンチ力の向上は大したことありません。 野球でも、ホームランバッターの場外ホームランの映像などで、力んでいるというよりは、軽く飛ばしているような映像があります。 力ももちろん必要ですが、下半身の強い選手が、キネティックチェーンによって下半身の力を効率的にボールに伝えることが出来れば、腕や上半身に力など入れなくても、軽くホームランになるわけです。 これがキネティックチェーンです。 そして、キネティックチェーンを支配しているの神経です。 無数の筋肉を束ねているのは神経系であり、各筋肉を連動させる能力は神経系の能力とも言えます。 ベンチプレス 下記の絵を見れば分かるように、ベンチプレスのキネティックチェーンの一端はベンチと背中の接点です。 もちろん、上級者は足を地面について、足を効率的に使うことでうまく全身のバランスを取り、その挙上重量を上げていますから、地面についた足が重要でないと言えば嘘になります。 しかし、ベンチプレスという動作は、脚をベンチの上に置いたり、宙に浮かせたりしてもできる動作ですから、キネティックチェーンに地面を蹴る動作が含まれているかと言えば、ほぼ含まれていないと言ったほうが正確です。 これが、アスリートにとってベンチプレスが必要なのかという疑問の出発点です。 どんなスポーツも、地面を足でける力を力点に伝えるキネティックチェーンは非常に重要であり、ベンチプレスのような、動かないものに背中を押し付けた状態で、力を集約するキネティックチェーンを利用する状況などないからです。 もちろん、ベンチプレスでは、背中をベンチに押し付け、安定した状態を作ることで非常に重い重量を扱えますから、力強い体の象徴ともいえる大胸筋の成長には非常に有効であり、見た目を重視するボディビルディングにとって重要なのは間違いありません。 しかし、特定の競技能力を向上させるための補助手段として、ウェイトトレーニングを考えた場合、ベンチプレスは、多数の筋肉を連動させる複合関節種目に分類されるものの、キネティックチェーンとしては、実際の競技とはかけ離れているという欠点があります。 ボクシングのパンチにしろ、ゴルフのスイングにしろ、下半身の力を腕や拳に伝える重要性に着目したとき、胴体というのは、まさにキネティックチェーンの中枢です。 脚、胴体、腕、の順に力が集約されつつ伝わっていくのが通常です。 そして、上半身のトレーニングとしてベンチプレスを見た時に、キネティックチェーンの一端が地面につながっていないという致命的な欠点を持っています。 そこで、ベンチプレスは、見た目ではなく機能を求めるアスリートにとって重要な種目ではないと言われたりするのです。 その見解が、ベンチプレスがボディビルダーに注目される1950年代までは、主要な種目ではなかった事実と変な融合をして、BIG3の3番目は、本当はベンチプレスではないと言われたりするわけです。 厳密に言えば、パワーリフティングの正式種目である以上、ベンチプレスをBIG3と呼ぶことは問題ありませんし(それ以外にBIG3の定義をしようがない)、1950年代くらいまでは、上半身の力強さを図る種目としては、以下で説明するオーバーヘッドプレスが行われていましたが、その時代にBIG3なる単語があったわけではありません。 つまり、BIG3の3番目の種目が歴史上のどこかで入れ替わったわけではありませんから、「本当のBIG3は・・・」といった言い方自体はおかしいものです。 また、筋トレ初心者はあまり種目数を多くせずに基本種目に絞るべきという意見に一理あるとしても、3つではさすがに少ないと思うので、3つ目をベンチプレスにするかオーバーヘッドプレスにするかという議論も、前提がおかしいというか、ナンセンスな議論な気がします。 両方入れてBIG4にする方がはるかに良い案でしょう。 しかし、いずれにせよ、ベンチプレスには、そのキネティックチェーンにおいて、実際の多くのスポーツ競技とかけ離れているという欠点があります。 ボディビルディングという観点でウェイトトレーニングを考えれば、ベンチプレスをBIG3の一つと呼んで、実質的にも全く問題ありません(大胸筋は重要なので)。 しかし、競技者が行うストレングストレーニングとしてウェイトトレーニングを考えた場合に、ベンチプレスをBIG3と呼ぶのは少し問題があります。 オーバーヘッドプレスの重要性を無視できないからです。 オーバーヘッドプレス 下半身のスクワット、下背部のデッドリフトときたら、それらに相当する上半身の種目はオーバーヘッドプレスです。 実質的に考えると、これこそBIG3と呼ばれるのにふさわしい種目です。 キングオブ体幹種目です。 Rippetoeは、著書の中で、オーバーヘッドプレスではなく、ザ・プレスと呼んでいますが、ここではオーバーヘッドプレスと呼びます。 下記動画がRippetoeが直々に教えているオーバーヘッドプレスです。 Rippetoeによれば、オーバーヘッドプレスのストリクトフォームがミリタリープレスとなり、いわゆるフロント・バーベル・ショルダープレスです。 下記動画は、シーテッドミリタリープレスですが、フォームがきれいなので載せておきます。 オーバーヘッドプレスでは、臀部を前後に動かすことで、より体幹を使って高重量を扱えるようになります。 オーバーヘッドプレスでは、下記の絵のようにキネティックチェーンが足元から手先までになります。 キネティックチェーンの一端が地面を蹴る脚であり、その力が胴体を経由して、直接的に負荷の乗っている手先に伝わるという点で、実際の競技に近いものです。 そして、このキネティックチェーンはスクワットやデッドリフトにはないものです。 スクワットやデッドリフトは、競技能力に不可欠な下半身や下背部の力を非常に強化するものです。 どんな競技も、下半身の力強さは競技能力の要ですから、スクワットやデッドリフトは非常に効果があります。 しかし、実際の競技では、下半身の力は胴体を伝わって、最終的には腕(や拳)に伝えられる必要があります。 この点、地面を蹴る力が胴体を伝わって、手の先にあるウェイトにまで伝わるオーバーヘッドプレスは、実際の競技に近いキネティックチェーンを実現するという点で、非常に重要なエクササイズです。 特に、全身の力を力点に集約するという観点から考えると、胴体というのは下半身の力を力点に伝える媒体であり、足と手を一直線に結んだ先に胴体があるというのは、まさに、究極的なエクササイズです。 地面を蹴る力が手先まで一直線に伝わる動作はこれ以外ないと言っても過言ではありません。 力の方向 ここで、ベンチプレスは胴体に対して90度の角度で手を伸ばしますが、オーバーヘッドプレスでは真上に手を伸ばします。 そして、実際の競技では、ベンチプレスのように、腕は胴体に対して90度くらいの角度にあることが多く、オーバーヘッドプレスのように腕を真上に伸ばす動きというのはあまりないと思います。 そうすると、それに近いベンチプレスの方が競技には役に立つのではないかという疑問が生じるかと思います。 この点は、Rippetoeの主張の神髄に触れる点です。 Rippetoeは、ウェイトトレーニングの動作は、競技の動きと似ている必要はないと主張しています。 それどころか、重いボールを持って投球練習するようなことは正しい技術を害するだけで終わると主張します。 重いボールを、普通のボールと同じフォームで投げることはできないのだから、そんな練習をしても無意味だと言います。 効果的なストレングストレーニングとは、バーベルを効率的に動かし、その競技で使われる筋肉全体を連動させるトレーニングであり、アスリートを力強くするトレーニングである。 そして、その力強くなった体を、競技に生かすために、実際の競技の動きを繰り返す競技固有の練習が必要になるという意見です。 結局、サッカーがうまくなりたいのであればサッカーの練習をするしかなく、野球がうまくなりたければ野球の練習をするしかない。 ウェイトトレーニングにできるのは体全体を力強くすることだけであるのだから、ウェイトトレーニングでは、高重量を扱えるバーベル運動としての効率的な動きで、必要な筋肉を連動させる能力を向上させ、力強い体を手に入れることに集中すべきという結論になります。 繰り返しによる技術習得を主眼とする競技トレーニングと高重量により全身の力強さを強化するストレングストレーニングとの明確な2分論です。 そして、バランスボールの上でダンベルなんて持ち上げても無意味である。 実際の競技の動きとはかけ離れているから技術向上には影響ないし、扱える負荷も軽すぎて体を強化することも期待できない。 結局、ファンクショナルトレーニングなんて無意味であるという有名な主張になります。 以上から、実際の競技で腕を出す方向はウェイトトレーニングには関係なく、足から手先までつながるキネティックチェーン(全身を連動させる神経系)を鍛えられるオーバーヘッドプレスが上半身のストレングストレーニングとしては最重要という結論になります。 終わりに 今回は、ベンチプレスはBIG3ではないという意見を素材にキネティックチェーンについて考えてみました。 なお、Rippetoeもベンチプレスが無意味などと言っているわけでは全くなく、ベンチプレスで高重量を扱い上半身の力強さを鍛えることの重要性は認めています。 しかし、上半身にとって一番重要なエクササイズは、オーバーヘッドプレスであると言っています(もちろん、どっちをやればよいかと聞けば両方やれと答えると思いますが)。 地面を蹴る力を力点に伝える作用こそが、上半身(胴体)のメインの機能ともいえるからです。 BIG3の3番目がベンチプレスなのかどうかは正直どうでもよい議論ですが、キングオブ体幹種目は何かと聞かれれば、それはオーバーヘッドプレスです。
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